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Channel: 極星十字相殺拳
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人造人間編のピッコロについて語ってみた(改訂)

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極星十字相殺拳-100710_1747~010001.jpg トランクスの未来の惨状を信じ、孫悟空に変わって仲間たちに説明。3年間悟空親子とともに過ごし修行したり、教習所に通ったりした。そして3年後、人造人間との闘いでは20号を圧倒するも不意をつかれ逃げられる。ベジータと18号の力の差を見ぬいていたものの、トランクスが割って入ったため加勢したが17号に一蹴される。力の差を痛感し、神様との合体を決意しついに融合。超ナメック星人となる。
ジンジャータウンでセルと闘い、うまく情報を聞き出したもののセルには太陽拳で逃げられる。カメハウスでセルのニュースを観ている最中、17号たちが来襲。セルの完全体化を防ぐため、17号と闘い互角の勝負を続けるも、それがセルに17号たちの居場所を教えることになってしまった。決死の抵抗を見せるもセルとの力の差は大きく倒されてしまう。

セルゲームにおいては、悟空の悟飯に対する行為に怒り、悟飯の本当の気持ちを伝え一喝した。セルジュニアとの闘いでは体力を失っている悟空をフォローし、仲間たちに指示をだしながら懸命に戦った。
アニメでは最後の悟飯とセルのかめはめ波の打ち合いで、いの一番に悟飯に加勢に向い、闘いのあとは天界で平和に暮らしはじめた。


この人造人間編で、悟飯以外で一番欠かせなかった仲間キャラといえばこのピッコロさんであろう。確かに悟空と同じく敵の一人も倒してはいないのであるが、悟空は長期離脱、ベジータはやりたい放題、トランクスは父への葛藤と歴史のズレでパニック状態、天下の三大超サイヤ人がこんな状態の中、あれだけZ戦士たちが闘ってこれたのはピッコロのリーダーシップが非常に大きい。


ややもすればあまりの次元の違いに途方にくれてしまいそうな悟飯、クリリン、天津飯の3人に


「闘おうとはするな、見つけたらベジータかこの俺に知らせろ、くれぐれも慎重に・・いいな!」
「お前たちも一緒にドクターゲロの研究所を探してくれ、人造人間は動き出す前に破壊したほうがよさそうだ」
「お前たちはまず孫悟空の家に行って、ヤツを安全な場所に移すんだ。あれこれ考えるのは孫悟空の病が治ってからだ」

と的確な指示を与え、ヤムチャには「(病気が)移るかもしれんから貴様も薬をもらって飲んでおくんだな」と忠告も忘れない。

ベジータと18号の闘いにおいては、天津飯が「や、やれ!やってしまえ!」とハイテンション、トランクスは「父さんがここまで強いなんて気付かなかった・・」と互角の勝負をしていると観ている中、一人「殺されるぞ・・ベジータは。少しずつだが人造人間が押し始めている・・」と一人戦況の差を見抜いていた。さらには、やられたベジータを追おうとするトランクスを制止し、


「よせトランクス!追うんじゃない!放っておくんだ。奴は超サイヤ人になり、絶対の自信とプライドを取り戻した。それが人造人間とはいえ、女にコテンパンにやられたんだ。ショックは大きいだろう」


とベジータの戦士としての誇りを気遣う場面もみられた。後にベジータに「ああ、ずいぶん上だと思う」と素で言ってしまう悟空はここまで気が回るとは思えない。まさにいろんな意味でZ戦士の頭脳だったといえる。


そして神と融合したあとはわずかな期間だっとはいえ、ピッコロさんの黄金期であった。神様との融合の回が内山であり、精神的ダメージを負っていた私だが、セルとの闘いは前田実御大と山室御大により最高の作画で繰り広げられ大満足であった。


極星十字相殺拳・別館-100710_1745~010001.jpg 極星十字相殺拳・別館-100710_1737~010001.jpg
また仲間からは
トランクス「すばらしい・・ここまでパワーアップできるものなのか」
ベジータ「バ、バカな・・あいつはたかがナメック星人だぞ・・!」
悟空「今のピッコロは信じられねえくらいの達人になってんだぞ!!」
クリリン「ただでさえとんでもない強さだったピッコロが・・こいつは超ナメック星人だぜ!」
と賞賛の嵐だった。そして17号との闘いはベジータVSザーボンに匹敵するベストバウトだったと思う。
しかしここでベジータが18号に負けた敗因である「スタミナの差」を指摘したピッコロ自身もハマってしまったのは実に皮肉であった。


ベジータとトランクスが精神と時の部屋でパワーアップしてから一気に影が薄くなったかに思えたが、さすが鳥山氏が一番好きと公言するキャラだけあってまだまだ見せ場があった。まず例の悟空を叱責するシーンである。ここはもうそのまま引用させてもらおう。

「もう我慢できん!悟空、俺は貴様がなんと言おうと悟飯に加勢するぞ!!」
「悟空・・貴様は間違っている!!悟飯は貴様のように闘いは好きじゃないんだ!!その作戦、悟飯は知っているのか?ちゃんと話し合ったのか?」
「今悟飯が何を思っているかわかるか!怒りなんかじゃない!!なぜお父さんは僕がこんなに苦しんで死にそうなのに助けてくれないんだろう。僕の命よりフェアな男らしい勝負のほうが大切なんだろうか・・と。忘れるな!!実力はナンバー1になってもあいつはまだ子どもだ!!」
「やられてもいい!俺は行くぞ!!」


鳥山氏は「悟空は父親としては失格」「悟飯にはピッコロという存在がいて本当に助かった」と関係書籍で話しているが、このシーンが一番それを如実に表している。「悟飯は貴様のように闘いは好きじゃない」という言葉が一番悟空にグサリときただろう。

おそらくピッコロに言われるまで、悟空は悟飯が闘いを好まないことに気づいていなかったはずだ。悟飯は悟空に対し「闘いたくありません」「闘いは好きじゃない」などと正直に言ったことは一度もない。しかし、ピッコロに対しては違った。初対面のとき、すでに悟飯は「でも僕、武道家になんてなりたくない。えらい学者さんになりたい」と告げており、ピッコロも「なるがいいさ」と認めていたのだ。このとき、悟空は少し父親としての至らなさに気づいたのではないだろうか。


極星十字相殺拳-130901_2218~010001.jpg ブウ編においても悟飯の一番の理解者はピッコロであった。なまっている悟飯に対しベジータがボロクソに責め、悟空も「あいつほんとにサボってやがったんだな~」と呆れていたが、ピッコロはそんな悟飯を責めることは全くなかった。むしろカメラを破壊したりして、学校生活に支障をきたさないよう配慮していた。そのときのあの悟飯のうれしそうな顔といったら。悟空ができないこと、理解できないことを代わって悟飯にしてくれる、ピッコロとはそんなキャラなのだ。


さらなる見せ場はセルジュニアとの闘いである。原作では「ベジータやトランクスでやっと互角の闘いだ。体力を失っている孫悟空も危ない」と普通にセルにスルーされたピッコロ。果たしてセルジュニアとどれほどの闘いができていたのかと思っていたのだが、トランクスがろくに出番がなかったのに対し、もう獅子奮迅の活躍であった。

極星十字相殺拳・別館-100710_1755~010001.jpg 極星十字相殺拳・別館-100710_1804~020001.jpg

「天津飯!ヤムチャ!悟空はセルとの闘いで体力を使い切っている!悟空を援護しろ!!」と指示をだし、ヤムチャやクリリンに加勢し、セルジュニアと五分の勝負を繰り広げていた。
極星十字相殺拳・別館-100710_1758~010001.jpg 極星十字相殺拳・別館-100710_1756~010001.jpg
トランクスなんて自分の相手だけで精一杯だったのに、クリリンやヤムチャのカットに入れるんだもん、よう頑張ったよ。

むしろトランクスにもっと頑張れやと言いたくなるが、まあ彼はその分未来で頑張るしね。セルジュニア一匹でいっぱいいっぱいになってるのも「らしい」といえば「らしい」かもしれん。


最後は、セルと悟飯のかめはめ波の打ち合いでのシーン。原作では観てるだけだが、アニメでは悟飯に加勢するシーンが追加されている。そして全てが終わったあとベジータのことを認めたあの「そうか・・」のシーンが大好きだ。ピッコロがいるだけで画面がしまり、渋くなるのだ。「神と神」で改めて思ったけど、もう腕組して立ってて、たまに「ビシッ」としたこと言うだけで満足です、俺は。



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