○雲のジュウザ
フドウで長槍騎兵隊を撃退した後は、いよいよ雲のジュウザの登場です。
脇役でありながら屈指の人気を誇り、あの拳王様が「倒すのは容易ではない!」とお認めになったジュウザ。それほどのキャラでありながら、これまでゲームでの扱いは実に不遇なものでした。
FC北斗の拳3では名前だけ、名作PS北斗でも容量の都合でカット、SFC北斗の拳5と北斗の拳7だけの登場でした。
そんなジュウザを自分の自由気ままに扱える!なんともいい時代になったものです。
さて、使ってみた感想ですが、いいね、個人的にはトキより使いやすい。
ほとんど蹴り主体というのも原作再現でグッジョブ。
登場から、女を連れ帰るあたりはもう文句なし。声も違和感なし。
とてもジャッカルと同じ声優とは思えねえ。
これぞプロの仕事ですね。
この後ゲルガもどき他多数をなぎ倒した後、フドウの部下に薬をもられ、南斗六聖拳最後の将の前に。
無言で仮面を取る最後の将。驚くジュウザ「あんただったのか」。
・・って・・・え・・?
将「わたしのためにお前の命がほしい」
ジュウザ「あ・・あんたは・・!」
将「わたしの願いを聞いてくれぬか」
ジュウザ「あんただったのか・・・!」
以上、将の願いと打ち震えるジュウザの台詞まさかのカット。
それだからジュウザのリアクションの軽いこと軽いこと・・('A`)
ちょっと見直したらコレだよ・・・
さらに違和感感じるシーンがありました。この後、フドウの部下が「お供いたします!」と言うんですよ。
でジュウザが返した言葉がこれ。
あのジュウザがフドウの部下に「頼む」なんて言うか?
せいぜい「好きにしな」ぐらいじゃね?アニメ派としては「行き先は地獄だぜ?」がベストだった。
そしてこの後、ちょっとした事件が起きました。
拳王様との出陣の前に、着替えたいと思ったんですよ。原作でも戦闘服に着替えてますし、まさか拳王様と闘うのに、こんな無頼なカッコで行けないじゃないですか。そのために300円払ってダウンロードしたのだ!おあつらえ向きにスタート地点に女人像もある!さあ途中セーブしてメニューにもどった!着替えるぞー!!
開始します。よろしいですか?」
は?
いや幻闘編に一旦入らないとコスチューム変更できないわけで・・でも入ったら中断データ消えるわけで・・
着替えるためにもう一回フドウとの出会いからやり直しましたよ、ええ!!
そうすると初登場時まで戦闘服着ちゃってるとかもうね・・・
なんで原作の気分出すために服変えるだけでこんな苦労を・・やはりこの命・・捨てねばなるまい・・
○ジュウザ対拳王様
雑魚をなぎ倒していくと、拳王様とアラブ親衛隊がお出迎え。ほぼ原作どおりの展開だったが、
拳王様の「ふん!右か!」の声がズレてておかしかった。
てっきりバトルさせてくれるのかと思ってたら全部ムービーで終わっちゃった。
拳王軍に大岩を落として半壊させるシーンはカットされ、黒王号を盗むだけで終わりました。
まあそれはいいですよ、俺が納得いかないのはこの後。
ジュウザ「俺は何日やつを止めればいい?」
部下「二日止めればよいでしょう」
ジュウザ「やはりこの命・・捨てねばなるまい」棒立ちのジュウザ。
は?あなた脇腹の傷は?
あのシーン、拳王様の恐怖をジュウザのみならず読者にも印象づけた大事なシーンなんだけどな・・
かすっただけでもかなりの重傷で、手玉にとられたかにみえた拳王様が実はジュウザにダメージを与えていたという・・
アニメでもかなり引っ張ってましたしね。
http://www.youtube.com/watch?v=Qbzh9iOT_q0
ジュウザ「・・俺は・・何日やつを止めればいい?」
部下「2日、2日止めればよいでしょう」
ジュウザ「そうか・・・2日・・」ジュウザの脇腹から多量の出血が!
ジュウザ「恐るべし・・ラオウ!やはりこの命・・捨てねばなるまい・・」
この負傷があったからこそ、ジュウザは「やはりこの命、捨てねばなるまい!」と死を決意したんだろ?
わかってない、わかってねえよコーエー・・なんか最終章に入ってどんどんテンションが下がってくる。
○非情の砂地獄!
アニメ http://www.youtube.com/watch?v=2hR4CrvkdSE
原作
その頃、フドウはヒルカの罠に陥った。フドウの養子であるタンジとジロを流砂に投げ込むヒルカ!
もはや助けることは不可能であったが、フドウは我が子を見殺しにできず救出に飛び込む!
フドウ「タンジ!ジロー!」
ヒルカ「やはりそう動いたかフドウ!それがきさまの最大の欠点!いかに一騎当千の力をもっていようとも情でその力を失う!」
フドウ「見捨てはせぬ!実の父に捨てられた兄弟を!そうだ!つかまれ、父さんはここにいる!!」
しかし誰かが、誰かが愛を信じさせてやらねば!!
真・北斗無双
カット。
http://www.youtube.com/watch?v=1G9XWDwWd2w
カンを救ったケンシロウはフドウの元へ急ぐのだが、その時画面にこんなメッセージが。
「フドウ、流砂の効果により体力減少中!」
そっかーあくまでケンシロウ目線だから、フドウが子どもを救うために流砂に飛び込むシーンはカットなんですねー。
ってざけんなよ、このやろう。
フドウ最大の名場面じゃねーか!最終章全体でも5指に入るシーンといってもいいぐらいだぞ!
せめて、せめて紙芝居でもいいから描けよ!大佐やアミバの回想すら描いてたあのこだわりはどこいったんや!!
冗談抜きで、ジャッカル編やジャギ、アミバ編と比べて明らかに雑になってきてるぞ・・ここにきて息切れしたのか?
○ケンシロウ対ヒルカ
原作
泰山妖拳 蛇咬帯を繰り出すヒルカ!しかしケンシロウの敵ではなく、あっさり蛇咬帯をひきはがす。
ケン「つまらぬ拳だ!そんな拳を持った故に鬼に堕ちたか!」
ヒルカとその部下をうち倒すケンシロウ。
ケン「子を捨て、心を失ってまでこの世に何を望む!」
真・北斗無双
カット。
大方の予想通り、ヒルカ登場せず。
いつものとおりトゲ将のお出ましでした。
「やはりそう動いたかコーエー!それが貴様の最大の欠点!いかに優雅で華麗なムービーを用意しようとも、その手抜きですべての力を失う!」
もうやめようや、これ。しょーもない代役出てくるとマジでテンション下がるわ・・
そういえばコマクもこいつだったな。ありえねーだろ・・
http://www.youtube.com/watch?v=P_E_7KcOr1U
http://www.youtube.com/watch?v=WDF2dH5h0qU
フドウの飛び込むシーンもヒルカも蛇咬帯も長槍騎兵をも登場させたPS北斗はやはり偉大すぎた。
○哀しみの秘法拳!
アニメ http://www.youtube.com/watch?v=x5aaBE03Q1o
原作
ラオウの元に舞い戻ったジュウザ。
「我の拳の真髄は背水!防具があれば油断甘えが生じる!」と防具を脱ぎ去り無防備になるジュウザ。
体に油を塗る秘策でラオウの拳を滑らし、致命の間合いに入ったジュウザは激壁背水掌を炸裂させる。
しかしラオウはジュウザの肩を突き、致命の一撃をかわしていたのだった。
真・北斗無双
こう見得を切るものの特に防具を脱ぐ気はないジュウザ。
でもそんなことは些細なことと思えるほど酷いミスがあった。画面では「我が拳の」となってますよね。
「わがけんの」と普通読みますよね。でも音声は「我の拳の」なんですよ。「がのけんの」と言ってるんですよ。
台詞と声が一致してないんですよ。考えられます?
ありえねー恥ずかしすぎるミスですよ。
一番盛り上がるところで思いっきり外してくれてテンションがた落ちです。本当にありがとうございました。
あ、ついでに体に油も塗ってませんでしたね。
○南斗六聖拳最後の将は!?
原作
自分の命とラオウの腕一本を引き換えにしようとするジュウザ。その頃、フドウはケンシロウに南斗六聖拳最後の将の正体がユリアであることを告げる。ケンシロウは驚愕し呆然とする。
真・北斗無双
http://www.youtube.com/watch?v=FSa5YDbYgfY
フドウ「南斗六聖拳最後の将は、あなたが愛したユリア様でございます!」
場面転換、仮面を取るユリア。
ケンさん、まさかのノーリアクション。
あのさあ・・・制作スタッフよぉ・・あのケンさんの2ページ使った驚愕とこの呆然自失の顔をどう思ってんの?
リアルタイムでジャンプ読んでたり、アニメ観てた人なら、この南斗六聖拳最後の将の正体がどれだけ引っ張られてたか理解してくれると思う。
完全版で一気読みしたコーエーのスタッフ連中には理解できないんだろうな。
('A`)ハァ・・・・
○流れ去る雲よ!
アニメ http://www.youtube.com/watch?v=o6Hg2V-GgqA
原作 ラオウの肉体はジュウザの想像を遥かに超えていた。「拳王の肉体は砕けぬ!折れぬ!朽ちぬ!」そう豪語するラオウはジュウザに秘孔解唖門天聴を突き、将の正体を聞き出そうとする。
しかしジュウザの答えは「拳王のク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ」であった。
「俺は最期の最期まで雲のジュウザ!」と末期の言葉を残し息絶えるジュウザ。
その凄絶な死に様にラオウは「敵ながら見事であった、ジュウザ!」と称えるのであった。そして将の正体を悟ったラオウは将の元に疾駆する。
真・北斗無双
大体原作どおり。強いて言うなら「ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ」を、そっくりそのまま一文字ずつ読んでいくことはなかろうと思ったのと、「雲のジュウザの霊、丁重に葬れい!」と拳王様が命じたのに部下の返事がなかったくらい。
な、永かった・・まさかヒューイからジュウザ死亡までがひとつの章とは思わんかったよ・・このゲーム、章で差ありすぎ。
次回は南斗の都での勝負です。